「記事が出るまで72時間」。胃の痛む攻防の果てに、まさか泣かされるとは【スキャンダルイブ】

さんぱち

相場師にとって一番怖いもの。それは「時間制限」だ。 「明日の朝までに証拠金を入れろ」と言われた時の、あの冷や汗と動悸。 このドラマを見ていて、久しぶりにその感覚を思い出してしまった。

デブリの森へようこそ。 今日はABEMA、そしてNetflixでも配信が始まった話題作『スキャンダルイブ』の話をしよう。

主演は柴咲コウ川口春奈。 華やかな芸能界の裏側を描くサスペンスだが、俺の目には「組織を守るために泥をかぶる、大人の悲哀」の物語として映った。

タイムリミットは72時間

物語は、芸能事務所の社長・井岡咲(柴咲コウ)の元にかかってきた一本の電話から始まる。 「お宅の看板俳優の不倫記事、3日後の週刊文潮に出しますから」

そこからの72時間が、あまりにもヒリヒリする。 記事が出れば、CMは打ち切り、違約金は億単位、事務所は倒産危機。 まさに、保有株が決算発表でストップ安になる直前の、「あわてて損切りするか、祈って持ち越すか」の地獄の時間だ。

社長の孤独

俺が感情移入したのは、不倫した俳優でも、正義を振りかざす記者でもない。 必死に火消しに走る社長(柴咲コウ)だ。 「従業員を守るため」「会社を潰さないため」 その一心で、裏金を使い、嘘をつき、泥にまみれていく姿。 その背中があまりにも孤独で、見ていて胃が痛くなる。

サスペンスだと思ったら、後半で泣かされた

だが、このドラマの真骨頂は後半にある。 単なる「不倫隠し」のドタバタ劇だと思って油断していたら、物語は予想外の方向へ転がっていく。

なぜ記者はそこまで執着するのか? なぜ社長はそこまで俳優を守るのか?

後半、それぞれの過去と「守りたかったもの」が明らかになった時、対立していたはずの二人の感情が複雑に絡み合う。 そこにあるのは、単純な善悪じゃない。「誰もが何かを犠牲にして生きている」という、痛いほどの人間臭さだ。

おじさんの泣き所

特に中盤あたりからの展開はズルい。 いがみ合っていた人間同士が、ふとした瞬間に見せる「共犯者」のような絆。 そして訪れる、切なすぎる結末。 サスペンスを見ていたはずなのに、気づけば画面が滲んで見えなくなっていた。 不器用な大人たちの生き様が、50代の涙腺を容赦なく攻撃してくるのだ。

胃の痛み度:★★★★★

心理戦の深さ:★★★★

後半の涙腺崩壊度:★★★★

派手なアクションはない。あるのは「電話」と「密室」での会話劇だけ。 なのに、どんなホラーよりも怖く、どんな恋愛映画よりも切ない。 「仕事」と「情」の間で揺れ動いた経験のある男たちにこそ、見てほしい一作だ。

さて、俺も明日の相場のために、心の準備をしておくとしようか……。

\ デデーン!/

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

さんぱちのアバター さんぱち 兼業トレーダー

さんぱち 50歳。普段は「おじえんどるらんど」で信用取引という名の戦場に立つ兼業デイトレーダー。 ここ「デブリの森」は、傷ついた翼を休めるための隠れ家。チャートは一切見ない。あるのは愛用のギアと、少しのお菓子、そしてNetflixだけ。
戦場で傷ついた翼を休めにきました。ここでは株の話はしません。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次